経営経験の確認資料
建設業許可取得のための要件として5年又は6年の経営経験が要求されますが、その確認のための資料についてご説明します。
難易度順に3段階に分かれます。
まず最も証明が容易なのは、建設業許可業者で役員をしていたが独立するという場合、建設業許可に関する決算変更届を必要年数分用意すればよいです。
これは確実に証明できますので、当該会社と喧嘩別れ等していないならば問題はありません。この場合は、
- 建設業許可の決算変更届(営業報告)必要期間分
- 建設業の許可証、許可証明書必要期間分
を提出することになります。
次に、役員を勤めていた会社が建設業許可を持っていない会社であった場合でも、取引相手ときちんと契約書を交わしていたのであれば、契約書が必要年数分あればいいです。ただ建設業界においては、かなり大きな会社でも逐一契約書を交わすことはむしろ少ないので、必要年数分がすべてを契約書で埋めることは現実的にはかなり厳しいと思います。
最後に、役員を勤めていた会社が建設業許可をもっていなかった上に取引相手の印のある契約書等の書類がないという場合、あるいは自営業者で同様であった場合、
- 請求書
- 銀行の通帳への入金記録
で代替することを認めてくれる行政庁が一般的です。
ただし、このときは
- 窓口との事前の交渉
を経ることが条件であったり
- 元請業者の発注証明書
を付けることを要求されることが多いです。つまり「原則は契約書である」という建前を重視しているということです。
さらに、この場合の工事件数についても、1年で1件でよいとするところもあれば、1月で1件なければ認めてくれないところもあり、いわゆるローカルルールということになり各都道府県によって取り扱いが大きく異なります。